第112章

丹羽邦義だけでなく、丹羽おじいさんと渡辺芳美も、古田先生の反応に思わず息を呑み、その場に緊張が走った。

丹羽おじいさんが立ち上がり、問い詰める。

「孫の容態はどうなんだ?」

島宮奈々未も、じっと古田先生を見つめていた。

古田先生が本当に何かに気づいたのか、それとも丹羽邦義と結託して芝居を打っているのか。

古田先生は周囲を窺うように視線を巡らせると、険しい表情で口を開いた。

「非常に芳しくありません。丹羽お爺さん、少し場所を変えてお話しできませんか」

「分かった」丹羽おじいさんも表情を引き締める。「私の書斎へ行こう」

「お爺さん、俺もご一緒します」丹羽邦義が丹羽おじいさんの腕を...

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